体幹部を鍛えるのに最適な種目とは?

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今回はさまざまなエクササイズによって腹直筋や外腹斜筋などの腹筋と、脊柱起立筋群が、筋電図上でどれくらい刺激されるかを調べた結果についてのまとめです。

参考:http://suppversity.blogspot.jp/2011/07/suppversity-emg-series-rectus-abdominis.html

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6パックを作るために

まず最初に注意点ですが、最適な腹筋の種目を行ったとしても、腹直筋が分厚い皮下脂肪で覆われている限り、見た目に美しい6パックの腹筋は手に入りません。くっきりと浮かび上がった6パックを手に入れるための鍵となるのは食事管理(体脂肪カット)です。イメージとしては食事が8割、トレーニングが2割程度くらいです。

またトレーニングでは、腹筋を鍛える種目だけを行うよりも、スクワットやデッドリフトや高強度インターバルトレーニングなどの全身運動を行い、成長ホルモンを効率よく分泌させるよう努めましょう。

腹筋の解剖

  • 腹直筋:上図の赤色の筋肉。胸郭を前下方引へとき下げたり、下腹部を上前方へ引き上げたりして、胸郭と恥骨を近づける動作を担っている。腹腔を圧縮し、内圧を高める動きも担っている。腹壁正中で2列で走行している、いわゆる6パックを形づくる筋肉。
  • 外腹斜筋:上図の青色の筋肉。側腹部で上から下へと斜めに走行する筋肉。外腹斜筋の下層には内腹斜筋があり、こちらは下から上へと斜めに走行している。さらにその下には腹横筋がある。側腹部はこのような3層構造となっており、これらが連携して体幹を捻る動きを行っている。側腹部の筋群を収縮させることで腹腔内圧を高めることができる。
  • 脊柱起立筋群:上図の紫色の筋肉。周囲の強靭な靭帯とともに、脊椎を安定化させ、保護している。

腹直筋、側腹部の強化

まずはじめに、腹直筋についての注意点です。この筋肉は脊椎と平行に縦に2列になって走行している筋肉であって、解剖学的には上腹部・下腹部というように上下に分けるのは正しくありません。腹筋の種目でも、スクワットやデッドリフトなどの全身運動であっても、腹直筋(および側腹部の筋群や脊柱起立筋群)は全てが一体となって動作に関与しているのです。ただ、上腹部・下腹部のそれぞれに重点をおいて負荷をかけることは可能です。以下の内容はこのことに注意しておいてください。

腹直筋(上部および下部)と側腹部の筋群への筋電図上の刺激の相対値。星印の数値を基準(100%)としている。(データ元:Boeckh-Behrens & Buskies. 2000)

体幹部の筋群は一体となって働いていることは、上のグラフからも、「腹直筋の」種目とされているエクササイズがどれも必然的に側腹部の筋群も刺激していることからもわかります。ただし、以下の表を参照に、鍛えたい部分に重点をおいた種目を選択することができます。

表中の数値は順位(数値が小さいほど良い)。腹直筋の上部を鍛えたいならばクランチ、ツイストクランチ。腹直筋の下部を鍛えたいならばハンギングレッグレイズ、バイシクル・クランチ、側腹部の筋肉を鍛えたいならばサイドベンド、サイドプランクが適していることがわかる。

上の表から、緑色でマークがついた種目から3~6つを組み合わせることで、腹筋全体を効率的に鍛えることができることがわかります。腹筋種目のうち、どれが最も有効であるかは、他のボディーパートよりも個人差が大きいため、種目のバリエーションが多い方が、効率的な種目として一般化しやすいという面もあります。

パーフェクトフォームで行うことが重要

不適切なフォームで行うと効果が落ちるというのは、ハンギングレッグレイズが良い例です。ハンギングレッグレイズは上のグラフや表でわかるとおり、優秀なエクササイズですが、腹直筋への刺激が高い人とあまり高くない人の差が大きいことが分かりました。その原因は下肢を挙上させるのに、大腰筋(下図)を主体としているかどうかの違いです。

大腰筋

体幹が前屈せずに脚だけを上下させている人は腹直筋が使えていない可能性が高いので注意してください。誤ったフォームで腹筋のトレーニングを行うと下背部に痛みが出てきます。筋力が足りない人はハンギングではなく、床に寝た姿勢でレッグレイズを行いましょう。

腹筋種目は無理に動くのではなく、腹筋の収縮を感じつつ動くのが大切です。そのために適度な負荷の設定が欠かせません。初心者はそれ相応に負荷を下げる必要があるし、上級者はそれ相応に負荷を増していく必要があります。目安としては20回以上できるようなら負荷を上げましょう。

脊柱起立筋群の強化

  • レッグカールマシンの上でのレッグレイズ(下図)
  • スクワット
  • ハックスクワット(下図)
  • デッドリフト(体重×1㎏)
  • ローマニアンデッドリフト(体重×0.5㎏)
  • パーシャルデッドリフト(体重×0.5㎏)

レッグカールマシンの上でのレッグレイズ。上図の状態から太ももを下背部の力で浮かせる動き。

ハックスクワット

デッドリフトで怪我の予防のために重量を下げると、効果が激減しているのがわかります。これにはおそらく2つの理由があります。

また、重量が2倍になっているにも関わらず、筋電図上の数値は76%しか増していないことから、ローマニアンデッドリフトは通常のデッドリフトよりも脊柱起立筋群の強化に有効であることが示唆されます。

上の結果から、スクワットとデッドリフトという2大種目のうち、少なくとも1つはルーティンに加えるべきだと思われます。

脊柱起立筋群を鍛える自重種目

腹臥位で行うフラッターキック

ペルビックリフト(膝を100°に曲げて行う)(別名:ヒップリフト、ヒップレイズなど)

ハイパー/リバースエクステンション(別名:バックエクステンション。いわゆる背筋)

膝をついてうつ伏せで行うレッグレイズ

直立して腕を広げる

自重の主要な背筋種目はどれも同様の結果となっています。

深呼吸するだけでも下背部の筋群は刺激を受けているのが分かります。

結果のまとめ

これまで有効とされていた種目の結果が良かったという点で、とくに目新しい発見はないかもしれません。クランチ、レッグレイズ、デッドリフト、スクワットを週に2~3回行うことが体幹部の強化で最も有効と思われます。

立派な6パックを作りたければ、クランチと同じくらいスクワットとデッドリフトを行い、高強度インターバルトレーニングを適宜追加し、食事管理を徹底するのが一番です。

ちなみに、今回の結果にはありませんが、アブローラーは上部や下部の腹直筋に加え、腹斜筋も高強度で鍛えることができる、最も有効な腹筋の種目のひとつです。

筋電図の結果に基づいた体幹部のルーティン

腹筋は有効な種目の個人差が大きいので参考程度です。

クランチ:20回以下で限界がくるように手の位置を変えたり、ウエイトを抱えたりして行う。限界まで腹筋を収縮させることを意識する。

レッグレイズ:1セットは左右交互に脚を横方向にも上げる。15回以下で限界がくるように負荷を調整する。

デッドリフトのバリエーション:下背部に刺激を得られるようなデッドリフトのバリエーション(スタンダードやローマニアンなど)を選んで、きれいなフォームで10~12回行う。

うまく回数が重ねられない場合は、ケーブルクランチ、サイドベンド、バックエクステンションを行う。

考察

クランチは地味な種目ですが、とても有効であることが改めて示されました。個人的には腹筋のトレーニングは動きが大きくて楽しいという点から、腹筋ローラー一択でしたが、たまにはバリエーションをつけてみようと思いました。

腹筋種目はどれも、腸腰筋に負荷が逃げてしまいやすいという問題は大変重要なので、ぜひ押さえておいてほしいと思います。ドローイングで腹筋が収縮する感覚をつかむ練習が大切です。

脊柱起立筋群はスクワットとデッドリフトを行ってさえいれば、ほぼカバーされているとは思いますが、気分転換したいときや、気分が乗らないときなど、バリエーションをつけてみても良いかと思います。

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