懸垂(チンニング)のやり方やコツを背筋の解剖から理解する!

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逆三角形の体型は男性の憧れであり、女性を無意識に惹きつけるものです。そんな逆三角形の体型を作るために最も効果的なトレーニングの1つがこの懸垂(チンニング)です。ただし、背中の筋肉は鏡を使っても見ることが難しく、うまく効かせる方法がわからないという人も多いのではないでしょうか?

今回はそんな懸垂のフォームやコツを根底から理解するために、筋肉の解剖学的な構造を通じて効果的な懸垂のフォームを解説してみました。

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懸垂とは ~チンニング?プルアップ?~

懸垂とはバーにぶら下がって、顎がバーを超える位置まで体を引き上げる運動のことです。

日本語ではバーを順手(手のひらを前に向ける握り方)で握る場合でも逆手(手のひらを後ろに向ける握り方)で握る場合でも懸垂という同じ呼び方です。英語では以前は順手で行う場合はチンニング(chinning,chin up,chin)と呼び、逆手で行う場合はプルアップ(pull up)と呼んでいました。しかし近年では、チンニングとプルアップはどちらも区別がなくなってきているようです。特別に区別する場合は、順手で行う場合をレギュラーグリップチンニング、逆手で行う場合をリバースグリップチンニングと呼ぶこともあります。
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懸垂で鍛えられる筋肉

上半身全体を使って引くことにより、身体の背側にある筋肉はどれも総合的に鍛えられます。

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中でも特に広背筋、大円筋(下図)など背中の広がりを形成する筋肉と上腕二頭筋が鍛えられます。image

※広背筋と大円筋の筋繊維の走行を確認してください。どちらも上腕を背側へ引き下げるような働きを担っています。

細かい違いとしては、逆手で行う方が上腕二頭筋の関与がより大きくなります。また、グリップ幅を狭めるほどに広背筋や大円筋への刺激が弱まり、上腕二頭筋への刺激が強まります。そのため逆三角形の体型作りのために背中の広がりを出したい場合はグリップ幅を広めに取る方法が効果的です。

懸垂のフォーム

はじめる前に

まずは背部の筋群にしっかり神経を集中する練習です。

大きく胸を反らせて、思いっきり息を吸い込み胸郭を広げて深呼吸します。その状態でグーッと背筋群が収縮するのを感じてください。

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この準備運動により胸郭がストレッチされるとともに、背筋群に対する意識が高まり、懸垂がより効果的になります。

※この練習は他の背筋群のトレーニングにも有効なので、常日頃から日常生活でもさりげなく練習して、背筋と意識との連結を高めてください。

グリップ方法、グリップ幅

広背筋への刺激を狙って順手で行う場合、グリップはサムレスグリップを使います。

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これは前腕など腕の関与を減らして、より背面の筋群に刺激や意識を集中させるためです。

グリップの幅は肩幅より約拳1~2個分くらい広めにしましょう。

ポイントは下の画像のように広背筋や大円筋の筋繊維の方向と腕の向きとが平行になるように、下背部を扇の要としたV字を腕で描くことです。

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とくに懸垂など背部の筋肉のトレーニングにおいては解剖学的知識がないと、効果的なトレーニングは困難です。

下の画像で広背筋が脊椎と上腕骨のどこに始まりどこで終わるかを確認し、筋繊維が収縮することによって、脇をしめたり上腕を背側へ引き下げるという動きが可能となることをイメージしてください。

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http://muscle-guide.info/latissimusdorsi.html

動画はこちら。

一方、上腕二頭筋を積極的に使って行う逆手のフォームでは、しっかり腕、とくに上腕二頭筋に力が入るように、サムアラウンドグリップを用い、グリップ幅はちょうど肩幅程度にします。

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http://www.rookiejournal.com/fitness-myths-wide-grip-pull-ups-will-not-make-your-lats-wider.html

スタートポジション

バーにぶら下がったら、膝を軽く曲げ、背面全体を軽く緊張させて体を少しエビ反りにして肩甲骨を軽く寄せます。

以下の画像の上側のようにただだらっとぶら下がったところではなく、下側のように肩甲骨を引き寄せるように少し背面に緊張をかけた状態がスタートポジションです。

懸垂

上では肩甲骨の引き寄せが不十分。

下のように肩甲骨を内側かつ下側へ引き寄せた状態が正しいスタートポジションです。懸垂

フィニッシュポジション

脇を締めながら肘を斜め下方へ引き下げるような意識で胸をバーへ引きつけていき、体を拳上します。

スタートポジションから体を引き上げ・・・

チンニング バー

顎がバーの高さまで来た辺りがフィニッシュポジションです。(僧帽筋の緊張が解けるので、顎を突き出すようにして無理に顎をバーより高い位置に出そうとしないでください)

チンニング バー

フィニッシュポジションでは広背筋、大円筋、僧帽筋、脊柱起立筋群などを始めとした背部のあらゆる筋肉をギュ~~っと絞り込むように内側かつ足側へと収縮させます。

懸垂

ここでもう一度解剖学の確認です。下図のような方向で筋肉は収縮します。四肢や頭を背中の真ん中に近づけるようにすると各筋肉は最大限に収縮します。

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下図のように思いっきり上体を背屈させて胸郭を開きエビ反りになるイメージを持ってください。

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参考 エビ反りにすべきか体幹をまっすぐ保つべきか

懸垂のフィニッシュポジションには、大きく分けて、エビ反りにするタイプと、体幹をまっすぐ保つタイプの2種類があります。

懸垂懸垂エビ反りになるタイプは、背筋全体を動員しやすいことと、各筋肉の収縮を最大限まで得られることが大きな特長です。またバランスも保ちやすいです。

懸垂一方で、体幹をまっすぐ保つタイプは、背筋の収縮を行いつつ、腹筋や腸腰筋など体の前面の筋肉も収縮させるため、それらの筋肉も同時に鍛えたい場合に適しています。前後の筋群をバランスよく収縮させる必要があるため、姿勢を安定させるのが若干難しくなります。懸垂それぞれ目的が異なるため、どちらがより優れているということはなく、うまく使い分けができれば良いと思います。

背筋により焦点を当てて鍛えるという目的のため、この記事ではエビ反りになるタイプを中心に記載しました。

体を下す

フィニッシュポジションから体を徐々に下していき、スタートポジションに戻ります。

力を抜いて重力に任せてストンと下すのではなく、重さを感じながら1~2秒かけてややゆっくり下すことが重要です。

また、下ろしたポジションでも完全に背部の緊張は解かないようにします。背部に軽く緊張がかかった状態の『スタートポジションまで』戻すように注意しましょう。

よくある誤り

懸垂はたった1回するだけでもある程度の筋力を要する種目です。多くの誤りは筋力不足によって起こります

誤ったフォームで続けていては十分な効果が得られません。背筋を使うという感覚も会得することができません。最初は1回もできなくても焦らずに。いつか必ずできるようになっているはずです。

うまくできない場合、斜め懸垂(インバーテッドロウ)や伸縮性のバンドを利用するなどして、自分の筋力に合わせて適宜負荷を下げて行うことを考えましょう。

フィニッシュポジションで顎を突き出してしまう

バーより高い位置に顎をもってこようとして無理に顎を上げようとすると起こる誤りです。

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これでは僧帽筋の緊張が解けてしまいます。

背側の筋群をフル稼働させるために、フィニッシュポジションでは体をエビ反り状態にしておく意識が大切です。

身体が前屈してしまう

上記の顎を突き出してしまうのとも関連が深いですが、体が前屈して前側に「くの字」に曲がるのもよくある誤りです。squirrel pullup

これは大胸筋や腹筋など身体の前面の筋肉の助けを借りようとして起こるフォームです。当然広背筋など背部の筋肉への刺激は不十分となります。

肘が体の後方まで引けておらず、前方に残っているような場合は誤りだと考えましょう。

懸垂上の画像は肘が後方へ引き切れていない悪いフォーム

下のように肘を後ろまで引いて背筋を収縮させること。

懸垂

反動を使ってしまう

筋力が足りないのを補うために体をあおったり、足を曲げる力を利用して体を上げるのも、背筋群の収縮が緩むため誤りです。

可動域が狭い

一般的な柔軟性がある人であれば、フィニッシュポジションではバーが顎の辺りに来るまで身体を拳上できるはずです。筋力不足でそこまでしっかり引ききれない場合は懸垂の効果を十分に得ることができません。伸縮性のバンドなどの補助具をうまく利用すると良いと思います。

まとめ

背面の筋肉の構造や働きを頭の中でイメージできていれば効果的なフォームが自ずと理解できるはずです。

最大のポイントは可動域を目いっぱい使って動作することです。背筋が最大限まで収縮した時に、体が思いっきり反り返るイメージをぜひ頭の中にインプットしてください。

今回の記事がみなさんの懸垂のレベルアップになれば幸いです。

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