筋力アップや筋肥大のための理想的な体脂肪率は

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量を増やすためには余剰なエネルギー摂取が必要であり、それには体脂肪の蓄積を伴います。

しかし、体脂肪が増えれば増えるほど、健康や審美性や競技能力など、様々な悪影響が増してきます。

そこで、筋肥大や筋力増加のために筋力トレーニングを行う我々にとって、理想的な体脂肪率というものが気になるところですので、今回はそのあたりについてみていきたいと思います。

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インスリン感受性

インスリン感受性は、どれくらいインスリンが効きやすいかという指標です。

インスリンはGLUTというタンパク質を細胞膜に発現させて、細胞内にグルコースを取り込ませる働きをしています。

ちょうど糖が細胞内に入れるように門を開いてあげるような働きです。

インスリン感受性が高いと、細胞内に糖が取り込まれやすくなり、食後の血糖値が速やかに下がります。

インスリン感受性は慢性的な糖の吸収のためにインスリンが分泌され続けることで悪化します。

インスリンの感受性は内臓脂肪蓄積に伴う炎症性サイトカインの増加によりさらに悪化するため、内臓脂肪が蓄積してきている場合は健康の面からも体脂肪カットに転じるべきです。

ただし、インスリン感受性はとくにアジア人では破綻しやすく(=糖尿病やメタボリックシンドロームになりやすく)、人によっては(とくに高齢になるほど)基準値以下でも注意が必要です。

インスリン感受性の面からみた場合、

• 男性であれば腹囲85cm未満、体脂肪率19%以下

• 女性であれば腹囲90cm未満、体脂肪率25%以下

が目標となります。

慢性炎症

慢性炎症は脂肪の増えすぎに伴う弊害のひとつです。

上記とも関連しますが、とくに内臓脂肪は炎症性サイトカインを放出し、体に慢性的なストレスをもたらします。

慢性炎症は、コルチゾールの分泌の増加などにより、より体脂肪が蓄積しやすく、筋肉が増えにくい体質につながります。

やや極端な例ですが、コルチゾールが過剰に分泌されるクッシング症候群という病態があります。慢性炎症が存在すると、その状態に近づいてしまいます。

病的な内臓脂肪の蓄積は健康の面からも、筋肉を増やして体脂肪を減らすという面からも好ましくないので、上記と同じく、

• 男性であれば腹囲85cm未満、体脂肪率20%未満

• 女性であれば腹囲90cm未満、体脂肪率26%未満

が目標となります。

テストステロン

ここまでは体脂肪率の許容限界についての話でした。

しかし、多くの競技選手やトレーニーはこれより体脂肪率が少ないと思います。

では、そのようなシリアスなトレーニーやアスリートにとっての理想的な体脂肪率はどの辺りになるのでしょうか?

テストステロンは筋肉を増やして筋力を高めるホルモンです。

で示されたように、テストステロンは、それだけで筋力や筋量を増やす働きがあります。

また、過去の記で書いたように、熟練したリフターの場合、筋肉の量(FFMI)とパワーリフティングの挙上重量はあまり相関がなく、テストステロンの量が相関していると思われます。

つまり、筋肥大を目指すにせよ、パワーリフティングやウエイトリフティングなどで最大限の筋力を発揮するにせよテストステロンを可能な限り高い状態に保つということが最優先課題となります。

体脂肪率とテストステロン

体脂肪率とテストステロンはある程度相関した挙動を示すことが示されています。

上図のように、あまりに低い体脂肪率ではテストステロンの値は低く

あるところでピークを迎えた後は、上図のように、体脂肪率が上がるほど低下していきます

ちょうどこの図のようにある一定のスイートスポットがあると類推されます。

このスイートスポットは遺伝的な要因で決まっていると思われ、個人差が大きい可能性がありますが、アスリートの体脂肪率をみていくと大体の推測ができます。

上の表から分かることは、

フットボールのラインマンなど体重が重い方が有利な競技では体脂肪率のゾーンは高い。

持久系の競技など、体重が軽い方が有利な競技では体脂肪率のゾーンは低い。

極端に一般人の中級者以上のトレーニーの体脂肪率からかけ離れているわけではない。

テストステロンの面から見ると、おそらく8〜12%の範囲がスイートスポットであるように思われます。

減量するとテストステロンは減る

とくに意識せずに満足した食事を摂っていて落ち着く体脂肪率から、減量のために食事量を減らすと、テストステロンやIGF–1などの同化ホルモンの量は減少します

そして、減量を終えてまた元の体脂肪率に戻ると、テストステロンの分泌量が回復します。

このことから見ると、コンテストなど特別な理由があって体脂肪率を極端に減らす必要性がない場合は、極端な減量は避けた方が良いことがわかります。

見た目

見た目については、自分が気にならない範囲であればとくに上限はありません。

確かに体脂肪率が低いほど筋肉の外観が良く見えますので、自分が許せる範囲で無理のない増量・減量をすれば良いとおもいます。

インターネットの弊害

現代社会ではインスタグラムなどのSNSで多くのボディービルダーやフィットネスモデルやフィジーカーなどの「素晴らしい」肉体美を容易に見ることができます。

多くの人が彼ら彼女らをフォローし憧れていますが、それによる精神異常(摂食障害や過剰な運動など)が増えています。

しかし、遺伝的に恵まれたごく一部の人や、アナボリックステロイドユーザーや、ボディーメイクに生活のほぼ全てをかけている人々と同じ体型になることは一般人にはまず不可能です。

SNSを見て楽しむのは自由ですが、それで自分の楽しいフィットネスライフを乱さないような情報リテラシーを持ちましょう。

まとめ

健康の面からみて、男性であれば腹囲85cm・体脂肪率20%、女性であれば腹囲90cm・体脂肪率26%は超えてはならない。

筋力アップや筋肥大を最大化するためにはテストステロン値をなるべく高く保つことが重要。

テストステロン値の面からみた場合、個人差や体重によって変わるものの、男性は10〜14%前後が最適だと思われる。6〜20%であれば許容範囲内。

女性はエストロゲン値の面も踏まえると20〜24%が無理なく維持可能と思われる。15〜25%であれば許容範囲内。

極端に低い体脂肪率まで減量するは、コンテストに出るなどどうしても譲れない理由がある場合以外は健康を害する。

参考;The ideal body fat percentage to bulk

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