『間欠的減量(インターバルウエイトロス)』~最も合理的な減量法~

お役に立ったようならシェアお願いします

スポンサーリンク

肥満は世界中の数十億人の人々の寿命や生活を脅かしています。心臓や脳などの血管疾患、2型糖尿病、多くの種類の癌のリスクを増加させることが知られています。

しかし、減量をしても、その後にリバウンドするというのは非常に頻繁にみられることです。これは、何も肥満の人だけではなく、トップアスリートにとっても同様というデータも出ています。

リバウンドは本来は体重の変化を感知して、元に戻そうとする生命維持機能の効果なのですが、減量が必要な人にとっては困りものです。

では、リバウンドせずに減量し続けるにはどうしらたら良いのでしょうか?

減量後に体重が元に戻る理由

肥満の原因の1つは、体重を減らした状態を維持することが非常に難しいということが挙げられます。

健康的な方法であれ、乱暴で不健康な方法であれ、いったんは減量に成功したとしても、大多数のケースにおいて、体重はいずれほとんどまたは完全に元に戻ってしまいます。

減量に対する知識・意欲・規律の欠如はしばしば非難の的となりますが、根本的にはそのような意思の力でなんとかなるような問題ではありません。

体重は、いったん減らしても(本来は増やしても)、元の体重に戻ることが『正常な』生理学的反応なのです。

セットポイント仮説

Nick Fuller博士の著書、Interval Weight Lossによると、体重には『セットポイント』と呼ばれる、基準となる体重が存在するとのことです。

Nick Fuller博士

セットポイントとは、代謝・内分泌などの生体内の環境が平衡状態となり、安定した状態にある体重です。

急に体重が減ると、レプチンやグレリンなどのバランスが崩れて食欲は増し、甲状腺ホルモンなどの産生が低下して代謝が低下します。これによってセットポイントである元の体重に戻ろうとする力が働くのです。

長期的に減量した状態を持続させるための戦略

急激に多くの体重を失うと、体は正常な状態に戻ろうとして多大なストレスにさらされます。そうならないためには、減量のペースを遅くする必要があります。

オーストラリアの51人の男性を対象とした調査では、連続的な減量と間欠的減量が比較されました。6か月間で、間欠的減量群では、連続的減量群よりも平均8kgも多くの体脂肪が減っていました。

間欠的減量(インターバルウエイトロス)の実際

間欠的減量では、減量月間と、維持月間を1か月毎に交互に繰り返します。

減量月間では、食事を少し減らし、適度に運動(筋力トレーニング)することによって、体重を減らします。体重を減らすペースは、1か月間で1~2kg程度となるようにします。これは、一日あたり約250~500kcalカットに相当します。

このペースで減量することによって、代謝や食欲をつかさどるホルモンのレベルは、可能な限り維持されます。

維持月間では、食事や運動の制限を少し緩和い、体重を減らすことも増やすこともないようにします。これによって、代謝内分泌環境を整え、『新しい』セットポイントを覚え込ませます。

体重が目標の数値に到達するまでは、このように減量と維持のサイクルを繰り返していきます。

体重がいったん目標値に到達したら、あとは毎月が維持月間です。

注意点

Fuller博士によると、『インターバルウエイトロスは「賢明かつ現実的な方法」だが、最初は維持月間が難しい』と警告しています。『維持月間に体重が落ち続けるようなら、体重を落とさないようにする必要がある。それが難しいだろう』とも述べています。

いくつかの基本ルール

体重を減らすために特定の食品群を切り捨てたり、細かくカロリーをカウントする必要はありません。ただ、以下のガイドラインは重要とのことです。

減量月間において

朝食をしっかり摂り、夕食を控えめにする

Fuller博士は、「日中はしっかりと食べ、夜家に帰ってからは放牧されたようにダラダラ食べるのを止めること」と指示しています。

加工食品を避ける

加工食品は、便利ですが、しばしば繊維が少ない割に砂糖が多すぎます。

このような組成の食品は、満腹感が少ないのに依存性があるため、注意すべき食品です。

フルーツと野菜はOK

新鮮なフルーツや野菜は、ビタミンや微量元素や食物繊維などの重要な栄養素の供給源となります。また、食欲を過剰にさせないためのスナックとしても最高です。

ただし、ドライフルーツは対象外です。

乾燥させると、多くのビタミンなどが減りますし、過量に摂取しやすくなるため、注意してください。

低脂肪高たんぱくな食品と低脂肪乳製品

これは飽和脂肪酸の摂取のためにも重要です。また、たんぱく質は、筋たんぱく合成を促すのに必須であるだけでなく、満腹感が長続きするため重要です。

すべての主要な食事の際にタンパク質を摂取しましょう。

週に1回までの食べ物

チーズ、お酒、甘いものは、すべて週に1回までに制限します。

体重をモニタリングする

体重を計って経過をみることは必須です。

1か月のうちに、あまりにも多くの体重を失うことがないようにしましょう。

運動

運動は、筋肉量を健康なレベルに保ち、代謝を維持します。

少なくとも5分間の適度な運動を週に5回行います。

Fuller博士は10000回のステップ運動のような有酸素運動を提案しています。

ただ、減量中に筋肉量を保つという最重要課題を達成するためには、筋トレを取り入れるのが最善だと個人的には思います。

維持月間

食事制限を少し緩和する

毎週アイスクリームやお酒などの嗜好品を余分に提供することもできます。

根底にあるコンセプトは、制限を緩和するということです。

体重を保つ

現代社会では、注意しなければ体重は徐々に増えていきます。

Fuller博士は、維持月間に真に体重を安定させるためには、定期的に食事や運動を見直すことが不可欠であると述べています。

運動を続ける

運動は精神的にも肉体的にも多大な効能をもたらします。

ただし、体重が減少し続ける場合には、少し運動の量を減らす必要があるかもしれません。(ただし、基本的にはまずは食事量の見直しを行います)。

まとめ

とても合理的な減量の考え方だと思います。

急に変化するから反動が起こるのは当然のことであり、時間をかけて持続的に減量するということの重要性が説かれています。

この方法で減量すると、1年間で6~12㎏の減量です。この非常にゆっくりとしたペースに耐えられず多くの人が脱落していくのが減量です。減量というのは本来は一朝一夕でなせるものではありません。このように『減量というのは、目に見える結果が出るまでには、とてつもない時間がかかる』ということを最初にきちんと理解しておくことが減量を本当に成功させるための秘訣だと思います。

参考

お役に立ったようならシェアお願いします

フォローお待ちしています