筋肥大のための最適なトレーニング頻度とは

スポンサーリンク

最適なトレーニング頻度を規定する要素

筋肉のタンパク質合成速度

筋力トレーニングによる機械的負荷を各筋繊維の受容体が感知すると、同化を促進するシグナル伝達が活性化されます。

それによって、筋肉におけるタンパク質合成が促進されます。

筋肉のタンパク質合成が活性化しているうちに次のワークアウトを行なっても、追加の効果は乏しいことが予想されます。そのため、タンパク質合成が平常レベルに戻る頃に次のワークアウトを行うことが理にかなっています。

したがって、筋肉のタンパク質合成が活性化されいてる期間を知ることは重要です。

筋力トレーニングに慣れていない人の場合は、16時間後にピークに達し、72時間ほどで元のレベルに戻ります。そのため、3日に1回程度の頻度が適しています。

一方、トレーニング経験を積んだ人の場合は、5〜6時間ほどでピークに達し、24〜48時間ほど経つと概ね平常レベルに戻ります。

筋肥大は、筋原繊維のタンパク質合成速度の上昇と関連することが示されており、これは48時間ほど持続します。このことは、タンパク質合成速度の観点からみた場合、2日に1回のワークアウトが最適であることのひとつの根拠となります。

トレーニーの回復

筋力トレーニングを行うと、徐々に発揮できる力が減少していきます。これは3つの要因によって引き起こされています。

1. 末梢性疲労

2. 筋肉の損傷

3. 中枢神経の疲労

これらの要因による影響は時間とともに変化します。

末梢性疲労は、個々の筋繊維の活性が低下することによって起こります。これは、アクチン-ミオシンフィラメントのCaイオンに対する感受性の低下や筋小胞体からのCaイオン放出の低下によって引き起こされます。

末梢性疲労は一時的なものであり、末梢性疲労からは数時間以内に回復することができます。

筋肉の損傷は、Z線の乱れなど、様々な種類のものを含みます。

筋力トレーニングの種類によって、筋肉の損傷が多いものもあれば少ないものもあります。また、筋繊維の種類や筋肉の部位や個人差によって、筋肉の損傷の程度は異なります。

筋肉の損傷の程度に応じて、修復や再生といった回復にかかる時間は幅広く、ごく短時間から数週間の間に完了します。

中枢神経の疲労は、脳や脊髄からのシグナルの減少や、運動ニューロンの興奮性を低下させるような求心性フィードバックの増大によって生じます。中枢神経の疲労は、自覚的な疲労度とは異なっています。

中枢神経の疲労は、運動の強度よりも、持続時間と比例する傾向があり、この傾向は、持久系トレーニングにおいてより顕著です。

筋力トレーニングによって起こる中枢神経の疲労は、通常は短時間で回復しますが、不慣れば運動を大量に行ったりすると2〜3日間続く可能性もあります。

これらの3種類の疲労からの回復は、次のトレーニングに影響を及ぼす可能性があります。

末梢性疲労は通常数時間で回復するため、あまり問題にはなりません。

筋肉の損傷が残っている場合、筋肥大効果が低下する可能性があります。これは、中枢神経の疲労を引き起こしたり、酸化ストレスを増すことで、同化シグナルを低下させるためです。

中枢神経の疲労が残っている場合、高閾値モーターユニットの活性化が妨げられるため、筋肥大効果が低下します。

酸化ストレスが残っていると、全ての筋繊維を活性化できたとしても筋肥大が妨げられる可能性があります。ラットの研究からは、酸化ストレスの影響は8〜24時間程度であると予想されますが、ヒトの場合はさらに長くなる可能性も否定はできません。

まとめ

トレーニング頻度は、生理的には、筋原繊維のタンパク質合成が上昇する期間と、トレーニーの回復の2つによって規定されると言えます。

タンパク質合成の活性化の期間は正確には不明ですが、経験を積んだトレーニーの場合は24〜48時間程度となる可能性があります。そのため、2日に1回のトレーニングが最適と思われます。毎日トレーニングするというのが最適な可能性もありますが、これは筋肉の損傷などの回復という要素を無視してしまっている恐れがあります。

筋肉の損傷や中枢神経の疲労や末梢性疲労といったトレーニーの回復という観点から見た場合は、最適なトレーニング頻度はさらに長くなる可能性もあります。とくに不慣れな種目をおこなったり、エキセントリック収縮が主体のトレーニングを行なったり、大量のボリュームのトレーニングを行なったりすると、筋肉の損傷からの回復が遅れる傾向にあります。

筋肥大を目的とした場合は、トレーニングボリュームが最大の効果規定因子であるため、いかに効率よくワークアウトを積み重ねていくかが重要です。

筋肉の部位、個人差、ワークアウトの内容、睡眠や食事や各種ストレスなど多数の要素に影響される要素であるため、画一的に最適なトレーニング頻度というものを決めることはできません。

しかし、経験的にもデータ的にも多くの人にとって、筋肉をさらに肥大させていくための最適なトレーニング頻度は週に2〜3回程度である可能性が高いと思われます。

コメント

タイトルとURLをコピーしました