オーバーヘッドプレスの正しいフォームとよくある間違い

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上半身の多くの筋群を動員して行うプレス系の種目といえばベンチプレスが代表的ですが、このオーバーヘッドプレスという種目も忘れてはいけません。

逆三角形のキーポイントとなる大きな肩幅を形成するとともに、体幹部を含めた上半身をバランスよく発達させるためにぜひとも習得したい重要な種目です。

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オーバーヘッドプレスの効果

主に三角筋、僧帽筋、上腕三頭筋といった頭上へ押し上げるための筋肉が強化されます。

それに加えて、安定した姿勢を保つために、腹筋や背筋群や臀筋や脚部といった土台となる体幹や下半身の筋肉も一緒に鍛えられます。

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http://fitnessfusion.com/shoulder-load-build-boulders/

オーバーヘッドプレスは、地面から得た力を、脚→体幹を通して腕からバーベルへ伝えるという点において一種の全身運動であり、全身を使って押すという能力を鍛えることができるという点で重要です。全身の筋肉の共同作業であるために、押すという行為を通じて全身の筋肉の協調性が高まるという効果もあります

バリエーション

オーバーヘッドプレスをはじめとしたウェイトを頭上に拳上する種目にはいくつかのバリエーションがあり、混同してしまうと説明上厄介なので、一度整理しておきましょう。

『立位もしくは座位』、『頭部の前方でもしくは後方で動作する』、『バーベルもしくはダンベルを使用する』、『足幅を開いてもしくは閉じて立つ』、『バー自体を拳上するもしくは身体をバーの下へもぐりこませる』、『膝を使うもしくは使わない』といった点で変化をつけることで下記のような様々なバリエーションがあります。

  • オーバーヘッドプレス(別名:バーベルオーバーヘッドプレス、フロントプレス、プレス、ショルダープレス):立った姿勢で、鎖骨辺りの高さからバーベルを頭上へ拳上する。
  • バックプレス:後頭部から頭上へバーベルを拳上する。僧帽筋や三角筋後部により刺激を与えたい時に行うが、関節の可動域としてはやや不自然なので十分注意が必要。
  • ダンベルショルダープレス:鎖骨辺りの高さからダンベルを頭上へ拳上する。ダンベルを使用することで、バーベルより広い可動域で動作を行えることと、頭部を避ける必要がないという利点がある。
  • シーテッドバーベル(or ダンベル)プレス:座った状態でバーベルやダンベルを頭上へ拳上する。ベンチに寄りかかって行うことで、肩の動作のみにより集中できる。
  • ミリタリープレス:踵をそろえて足幅を狭くした状態で行う。フォームを安定させるためには強い体幹の筋群の力を要する。
  • プッシュプレス:膝関節を伸ばす力を補助として使う。脚と腕との連動性を高めることができる。
  • スラスター:プッシュプレスよりさらにしゃがみこんだ状態から一気にバーベルを持ち上げる。イメージとしてはフロントスクワットとプッシュプレスを合わせたもの。パワーの(短い時間で大きな力を出す能力)強化に有効。
  • ジャーク:素早くバーベルの下に潜り込んでバーベルを支持する。パワーの強化。images
  • スプリットジャーク:素早く足を前後に開いてバーベルの下に潜り込んでバーベルを支持する。ジャークより大きな重量を扱える。split-jerk
  • アーノルドプレス:肩関節を外転しつつダンベルを拳上する。僧帽筋や三角筋後部の可動域を最大まで広げることができるが、動作がやや難しく重いウェイトは扱いづらい。arnolddiagram-470x260

正しいフォーム

それではここからオーバーヘッドプレスで適切に身体を強化するために正しいフォームを学んでいきましょう。

バーを握る

バーはベンチプレスと同様に手首に近い位置で握りましょう(画像左側が正しい握り方)。手首が反りかえらないようにして、バーの重さを前腕の骨でしっかり受け止められるようにするためです。

grip

下の画像の左側のように手首が背屈しないように注意してください。

Bench-press-form-5-300x152

グリップの幅ですが、ちょうど肩幅から拳1個分外側を握りましょう。下の画像の左側のように前腕が地面と垂直になっていることがポイントです。grip

https://www.nerdfitness.com/blog/2014/05/28/strength-training-101-the-overhead-press/

下の画像の左側のように横からみても前腕が垂直になっているようにしてください。重要なことは肘や手首に余計なモーメントが発生しないようにバーの重さを前腕でまっすぐ受けることです。

elbows

足幅

足幅は股関節の真下に踵が来るように肩幅程度に軽く開きます。

足を前後にずらしたり、足幅を極端に狭めたり広げたりしないようにしましょう。

足は平行にするか、わずかにつま先を外側に開く程度にするのが良いです。

ちょうど垂直跳びをするときの足の位置になるように意識してもらうのがちょうど良いと思います。

スタートポジション

しっかりと胸を張って、前腕を垂直にして真立し、バーベルを鎖骨辺りの位置(前腕が長い人は顎辺り)にセットした姿勢がスタートポジションです。

ダウンロード (1)

http://www.bodybuilding.com/exercises/detail/view/name/standing-military-press

拳上

この拳上がオーバーヘッドプレスの最も難しいところです。なぜならば、身体を直立した姿勢のままバーベルを真っ直ぐ拳上するとバーが顔に当たるからです。それを避けるために股関節をうまく使うことが必要になります。

動作の開始の起点として、股関節を身体の中心線上よりいったん前方へ突き出します。それにより頭部が後方へ移動し、バーの軌道上から外れます。臀筋と腹筋を収縮させて身体を直立姿勢に戻すことで生まれる力(これが下図でTorso driveと書かれている力です)をうまく利用してバーベルを真っ直ぐ拳上していきます。

how_to_overhead_press

参考画像:Starting Strength (English Edition)

上の画像はオーバーヘッドプレスのコツとなる大切な画像なのでしっかり脳裏に焼き付けてください!

ここで2つ重要なポイントです。頭部を後方へ移動させるのはあくまで股関節を前へずらしたことによる効果であり、決して脊椎を背屈させたり、膝を曲げているわけではないことに注意してください。腰を痛めないようにお尻の筋肉や腹筋は終始緊張を保ち、脊椎が真っ直ぐの状態を保つことが必要です。

またバーベルは斜め前方ではなく身体の中心線上に垂直に拳上するということもポイントです。油断すると斜め前方に上げやすいので気をつけて下さい。また垂直にバーベルを挙上できていても、体が反ったままであることも多いので、これも注意してください。

この股関節、腹筋、臀筋の連係プレーが最初は非常に難しいと思います。実際私もだいぶ苦労しました。ぜひ何度もビデオなどで横からのフォームチェックを繰り返して、この動きをモノにしてください。上手になってくると股関節の前後への動きのエネルギーをうまく体幹から腕を通してバーベルの拳上に利用できる感覚が身についてくるはずです。

下の動画がこの記事と同じくStarting strengthの内容に準拠しており、動きの確認に最適です。この股関節の動きはイメージが難しいので、動画でぜひ一度確認しておくことをお勧めします!

フィニッシュポジション

フィニッシュポジションでは僧帽筋をしっかり収縮させて、十分に肩をすくめることが重要です。overhead-press-traps

左側:拳上が足りない 右側:十分肩をすくめている良いフォーム http://stronglifts.com/overhead-press/

横から見てバーが身体の中心線上から前後にずれないようにしましょう。

overhead-press-lockout

バーを下す

バーは拳上した動作と逆になるように垂直に下していきます。それに伴って股関節は再度前方へ頭部は後方へずれていき、バーの軌道が確保されます。

how_to_overhead_press

よくある誤り

脊椎が背屈して体が後方へ反ってしまう

上述したように体が後方へ反ると容易に腰を痛めるので注意してください。しっかり腹筋の緊張を保ちましょう。

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バーを斜め前方へ拳上してしまう

この種目は注意していなければバーの軌道が前方へずれやすいです。身体の中心線上から軌道がずれると無駄なモーメントが発生してしまうので気を付けてください。フィニッシュポジションでは肩をしっかりすくめるのがポイントです。

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膝の曲げ伸ばしで反動をつけてしまう

膝の屈伸を使用するのはプッシュプレスという別の種目です。あくまでオーバーヘッドプレスでは膝の屈伸で反動をつけないようにしましょう。

(参考:限界近くで最後の1~2回を絞り出すためにあえて反動をつけて補助するというテクニックもあります)

まとめ

今回はベンチプレスとならぶプレス系の代表的種目であるオーバーヘッドプレスを取り上げてまとめてみました。

オーバーヘッドプレスは肩だけでなく、股関節や体幹など意識すべき点が多く、初心者にはやや難しい種目かもしれませんが、強い体幹と上半身を作る上では欠かすことのできない種目のひとつです。

この種目も他の種目と同じく、きちんとフォームを会得できるまでは軽い重量から練習して、徐々に重量を増やしていくようにしましょう。

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コメント

  1. RYU より:

    こんばんわ!

    基本的なフォームは前腕が地面と垂直なのですね!
    今までオーバーヘッドプレスはグリップの幅81cmライン小指で握ってました^^;

    ちなみに81cmライン小指と基本的なフォームですと81cmライン小指の方が挙上距離が短くなるのでより重量扱えると思いますが肩を鍛える上では非効率なのでしょうかー?

    • Yasu より:

      コメントありがとうございます。
      81cmライン小指だとちょっと広いかもしれないですね。ただ肩幅によってはそれくらいがちょうど良いこともあるので肘とか腰が痛くないならそれでも良いかもしれません。

      効くかどうかは、重さだけでは決まらないので、一概には言えないと思います。たまにはあえて可動域を狭めて重さの刺激を重視するのもアリです。
      ただ基本的にはには可動域が広い方がたくさんの筋肉を刺激できるので効率的だとは言われています。

  2. […] しかしスポーツの成績アップには効果的ではないので、スポーツ関係の方はオーバーヘッドプレスをオススメします。 […]