オーバートレーニングについて

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トレーニングで成長をもたらすには、ストレスをかけて適応を促すことが必要ですが、過剰なストレスはオーバートレーニングをもたらします。今回はオーバートレーニングについての理解を深めていきたいと思います。

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オーバーロードとは

トレーニングで成長をもたらすには、ストレスをかけて適応を促すことが必要です。適応を促すためには、生理学に安定した状態(ホメオスタシス)を一時的に乱すことが必要になります。

ホメオスタシスを乱すための刺激を「オーバーロード(過負荷)」と呼びます。筋力トレーニングにおいて、オーバーロードは進歩を続けるために不可欠なものです。

筋力トレーニングにおいてのオーバーロードのかけ方は主に以下の3つです。

  1. 前回より重い重量を使うこと
  2. ボリューム(セット数やレップ数)を増やすこと
  3. インターバルを短縮すること

ちなみに、オーバーロードを与える一連のワークアウトを「オーバーロード・イベント」と呼びます。初級者にとっては、毎回のワークアウトがオーバーロード・イベントとなります。中級者にとっては、1週間のうちのボリュームや強度を高めた日のワークアウトがオーバーロード・イベントとなります。上級者にとっては、数週間にわたって積み重ねたワークアウトが1つのオーバーロード・イベントとなります。

オーバーロード・イベントの後に回復がなければ、オーバーロードは進歩には結び付きません。回復のないオーバーロードはオーバートレーニングにつながります。

ミクロサイクルは従来、1週間と定義されてきましたが、本来の意味としては、オーバーロード・イベントとそこからの回復に要する期間のことです。そのため、ミクロサイクルはトレーニーのレベルによって期間が変わってきます。初級者であれば1つのワークアウトから次のワークアウトの前までです。上級者に近づくほどその期間は延長していきます。上級者ではもはやミクロサイクルでは完全な回復は得られず、メゾサイクルといういくつかのミクロサイクルの集合で考える必要が出てきます。オーバートレーニングの状態は、セリエのストレス理論によるところの疲弊期です。進歩が止まるばかりではなく、パフォーマンスの低下までもたらされるため、オーバートレーニングは避けなければなりません。

疲労、オーバーリーチング、オーバートレーニング

運動のストレス反応には3つの段階があるといわれています。1つめが疲労(Fatigue)、2つめがオーバーリーチング(Overreaching)、3つめがオーバートレーニング(Overtraining)です。

疲労とは

疲労とは、筋力を発揮する能力が低下した状態と定義されます。

疲労は単純で一時的な疲れです。これはトレーニングで必要な生理学的な乱れが起こった結果としての状態であり、セリエのストレス理論における警告期に相当します。

疲労からの回復までの期間は、初級者であれば48~72時間です。中級者では約1週間、上級者では1か月からそれ以上となります。そのため、中級者以降では、毎回完全に疲労が抜けた状態でワークアウトを行うわけにはいかなくなってきます(もし毎回疲労がない状態ならば適応に必要なストレスが得られていない)。

オーバーリーチング(Overreaching)とは

オーバーリーチングとは、一連のワークアウトの影響の積み重ねで、パフォーマンスの低下・疲労感・気分の落ち込み・睡眠障害などが短期間みられ、回復までに約2週間弱の期間を要する状態です。

通常時と比較して内分泌環境が変化し、テストステロンは低下し、コルチゾールは増加します。

オーバーリーチングはトレーニングの負荷を減らせば約2週間で回復しますが、オーバートレーニングは回復までにさらに長期間を要します。

オーバーリーチングを否定的な意味で考えるだけでは、トレーニングの要点が理解できていません。初級者の場合は、ストレスからの回復の期間は48~72時間なので、適切な負荷でトレーニングしていればオーバーリーチングの状態になることはありません。しかし、上級者ともなると、適応を促すためにはオーバーリーチングの状態になることは避けられません。オーバーリーチングという言葉よりはオーバーロードという言葉を使った方が、ストレス・回復・適応のサイクルがシンプルでわかりやすくなると思われます。

オーバートレーニング(Overtraining)とは

オーバートレーニングとは、十分な回復なしに、過剰なボリュームや強度のトレーニングを続けた結果、回復や適応ができなくなった状態です。

普段なら回復できるくらいの休みを入れても回復できなければ、それはオーバートレーニングの兆候です。

オーバートレーニングは回復に2週間以上かかるもの、とされますが、それはトレーニーのレベルによって異なります。初級者ほど短期間で回復しますが、上級者ほど回復までに時間を要します。

初級者でもオーバートレーニングになることはありますが、もともと発揮できる筋力が少ないため、筋力の低下が発見しづらいです。上級者は筋力の低下がより顕著となりため、オーバートレーニングの状態もわかりやすくなります。

より実践的なオーバートレーニングの定義としては、「一連のストレスと回復のサイクルでパフォーマンスが回復しない状態」とするのが適当です。

初級者の場合、48~72時間が1つのサイクルです。この間にパフォーマンスが回復せず、筋肉に凝りや灼熱感が残っているようであれば、その状態でのワークアウトは止め、さらに48~72時間の休息をとるべきです。

4週間サイクルでトレーニングしているような上級者の場合、回復が間に合っていないならば、さらに4週間ほど回復のために時間を費やすことを考えた方が良いでしょう。

オーバートレーニングに陥った場合は、さらに1サイクル分の回復期間を設けます。オーバートレーニングによって浪費する時間は上級者になるほど長くなっていきます。

オーバートレーニングはストレス・回復・適応の原則を理解していないことが原因です。トレーニーのレベル(ストレスから回復までの期間)を適切に判断し、それに合ったトレーニングプログラムでトレーニングしなければオーバートレーニングになってしまうのです。

オーバートレーニングのサイン

著しいパフォーマンスの低下、睡眠障害、慢性的な痛みの悪化、異常な気分の不安定さ、慢性的な心拍数の増加、食欲の低下、体重減少などです。これらの症状はうつ病の症状とよく似ています。

症状は個人差が大きいのも特徴です。

オーバートレーニングに陥ったら

とにかく安定した状態に回復するまで、トレーニングの負荷を大幅に下げます。しばらく完全な休息をとる方が良いこともあります。

オーバートレーニングの期間が長いほど、回復までの期間は長くなります。オーバートレーニングを引き起こすのにかかった時間の2倍の時間はかかります。トレーニング期間の全てを失ったアスリートもいるほどです。

まとめ

トレーニングはストレスをかけることが必要であるが、過剰なストレスをかけ続けると、回復や適応の限界を超え、オーバートレーニングに陥る。

オーバートレーニングになると、著しいパフォーマンスの低下が長期間続く。

上級者になるほど、オーバートレーニングになったときに必要な回復期間が長期間にわたる。

オーバートレーニングにならないためには、ストレス・回復・適応の理論を理解すること、自身のストレスから回復までの期間を理解することが重要となる。

参考

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