間欠的断食(ファスティング;IF)とパフォーマンス

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インターミッテントファスティング(IF)は、間欠的断食と訳され、一定期間中食べ物を食べるのを止めて、食べる時間帯にはカロリーを自由に摂取するという食事法です。

ファスティングの利点として、体脂肪の減少や炎症の改善や各種代謝性疾患リスクのマーカーの改善などが挙げられます。

ファスティングは、著名人やスポーツ選手による最近の支持を受けて一般の注目を集めています。

減量や体組成の改善のためにファスティングを導入している人は増えていると思われますが、運動能力に与える影響については意外と報告が少ないようです。

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主なファスティングのプロトコル

ファスティングの主なプロトコルとして、

• 交互断食(ADF;alternate day fasting);絶食日と接触日を交互に繰り返す。

• 5:2ダイエット;1週間のうち連続しない2日間断食日を設ける。

• ウォリアーダイエット;毎日20時間断食し4時間摂食する。

• 16/8ダイエット(リーンゲインズ);毎日16時間断食し8時間摂食する。

などがあります。

過去の研究報告の多くは、イスラム教のラマダンの間の断食に注目したものです。

ラマダンは断食月と訳されることが多く、この約1ヶ月の間、イスラム教徒は、日の出から日没まで食物や液体を摂取しません。

断食中の体の反応

最後の食事から約3〜8時間後から約12〜18時間後までの期間で、体内の脂肪分解と脂肪酸化が活性化されます。

体の代謝は低下しないため、肝臓などに貯蔵されたグリコーゲンの分解とともに、体脂肪が分解され、血中の遊離脂肪酸が増加し、それが筋肉などのエネルギー源となるのです。

また、最後の食事から少なくとも24〜36時間程度までは、タンパク質の異化は亢進しません。

断食と筋力トレーニング

絶食中は体外からのエネルギー供給が断たれるため、運動パフォーマンスが低下するおそれがありますが、実際のところはどうでしょうか?

週に4日間20時間の断食を行いつつトレーニングを行ったでは、コントロール群と比較して、体組成や筋肉の断面積には悪影響はありませんでした。

また、毎日16時間の断食を行いつつトレーニングを行ったでは、ファスティング群において、除脂肪量や筋量や最大筋力は維持されました。また、この期間、同量のエネルギー摂取を行ったにも関わらず、ファスティングでは脂肪量が減っていました。ただし、この研究では、8週目にテストステロンとIGF-1が減少することがわかったため、筋肥大が抑制されるなど、長期的にみた場合の悪影響が発生する可能性があります。

ラマダンの間のボディビルダーを対象としたでは、絶食状態と摂食状態の間で体重や体組成に違いはありませんでした。

ラマダンの間のエリートアスリートを対象としたでは、数秒間という短時間のパワーはエネルギー摂取量や睡眠時間が維持されている限り、悪影響がないことが分かりました。この研究でも、対象者の除脂肪体重や体組成には悪影響はありませんでした。

まとめ

ラマダンの間の研究では、脱水や睡眠の変化が影響している可能性があり、単純に結果が一定時間エネルギー摂取をしないことの影響と考えてよいか解釈が難しい点に注意が必要です。

また、特定の断食プロトコルを対象としたパフォーマンスの変化の研究は不足しており、今後の研究にも注意が必要です。

しかし、今回みてきたような結果から考えると、ファスティングによって体組成が悪化することはあまりなさそうで、筋力やパワーの発揮においても大きな悪影響はなさそうです。

ただし、上記のように、テストステロンやIGF-1の低下が見られたという報告もあり、筋量を増やしたい時期にはファスティングは相性が悪い可能性があります。

一方で、ファスティングでは、除脂肪体重は保たれつつ、体脂肪が減りやすいという特徴があり、減量には相性が良いと思われます。

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