三大栄養素の内訳は?PFCバランスについて

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前回の記事で一日に摂取するエネルギー(カロリー)の量が決まりました。ではその内訳はどう決めれば良いのでしょうか?今回は三大栄養素(蛋白質、脂質、炭水化物)のバランスの決め方についてのお話です。

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まえがき

三大栄養素とは蛋白質(Protein)、脂質(Fat)、炭水化物(Carbohydrate)の3つです。この三大栄養素のバランスのことをその頭文字をとってPFCバランスと呼びます。

これら3つの栄養素がなぜ三大栄養素と呼ばれるかというと、ヒトはこの3つの栄養素からエネルギーを作り出して生命活動を営んでいるからです。

PFCバランスの決め方

諸説ありますが、最も汎用されているものを適用すれば問題ありません。

順序としてはまずP(蛋白質)とF(脂質)の量を決め、最後にC(炭水化物)の量を決めるいうようになります。

このPFCバランスが良いかどうかが、食事管理においてかっこいい体がデザインできるかどうかの決め手となりますのでしっかり要点をおさえておきましょう。

グラムとカロリーの換算

ここでひとつ必須知識があります。それぞれの栄養素1gから得られるエネルギー(カロリー)の量を知っておいてください。

  • 炭水化物と蛋白質は1gから4kcalのエネルギーが得られる
  • 脂質は1gから9kcalのエネルギーが得られる

これはもう覚えちゃいましょう。

蛋白質の量の決め方

蛋白質について

蛋白質はアミノ酸がいくつも結びついてできた物質です。主に筋肉など臓器の元となる栄養素です。その他、酵素やホルモンの材料としても使われます。エネルギー(ATP)の原料としても使われますがそれは糖質(炭水化物)が不足した場合です。

蛋白質の量の目安

  • 蛋白質は除脂肪体重(前回記事参照)1㎏あたり2~3g摂取しましょう。
  • 減量中であれば筋肉の分解をなるべく抑えるために少し多め(除脂肪体重1㎏あたり3gほど)に摂取してください。

例 除脂肪体重50kgなら1日100~150gの蛋白質を摂取する。

意識としては毎食ごとに1~2つ蛋白源となるおかずを摂取するという感じです。

注意点

  • 多様な食品から蛋白質を摂取するようにしましょう。

蛋白質は肉・魚・大豆・乳製品などが主な摂取源となりますが、実は米や小麦粉などにも含まれています。ただし、蛋白質の成分であるアミノ酸の組成は食品によって異なります。アミノ酸スコアといって、含まれているアミノ酸の成分の割合に応じて蛋白質をスコアリングした数値があるのですが、肉や魚などに比較して穀類は概してこのアミノ酸スコアが低いものが多いです。つまり必要なアミノ酸が十分摂取できないことがあるということです。アミノ酸のバランスを良くするため、色々な食品を組み合わせて蛋白質を摂取することが大切です。

  • 過度に蛋白質ばかり摂りすぎない

とくに運動をしない場合でも1日に除脂肪体重あたり3gほどの蛋白質が分解されます。そのうちの2/3は合成に再利用されるので、残りの1/3を食品から摂取します。トレーニングを行う場合は筋肉の合成が活性化しているためさらに除脂肪体重あたり1~2gほど余分に摂取します。つまり除脂肪体重1㎏あたり2~3gです。これで十分です。

昨今の糖質制限ダイエットが流行した影響で、減量のためといって炭水化物を摂らずに蛋白質ばかり摂取する人がいます。これはこれでうまくいく人も中にはいるかとは思いますが、内容の誤解をしている人も多いので注意してください。エネルギー摂取量の調整のためには糖質制限はもちろん必要なのですが、炭水化物は重要なエネルギー源であり、悪ではありません。必要十分な量をきちんと摂る方が大多数の人にとって健康的な食生活が送れます。そうでなければ選べる食品はかなり制限され、食費はかさみ、快楽物質の減少によるイラつきが出ることも多いでしょう。

  • 毎食蛋白質を摂取する

筋肉の分解を防ぎ、合成を続けるためには血中アミノ酸濃度を常に一定に保っておく必要があります。1日のうち1食のみ蛋白質の源を摂取するのでは濃度の維持のためには間隔があきすぎです。少なくとも1日2食、できれば3食で充分な蛋白質の源を摂取しましょう。ボディビルダーには2~3時間毎に少量ずつ蛋白質を摂取するという人も多いですが、一般人はそこまでする必要はありません。食事で十分な食物繊維をとって肉や魚などの食品から蛋白質を摂取する場合は消化・吸収の時間もかかるため、血中濃度が急激に下がることはないからです。もちろん数時間おきにプロテインを飲んでも悪くはないですが、そのような生活ができなくても心配は要りません。

脂質の量の決め方

脂質について

脂質は体脂肪=肥満のイメージからとかく悪者扱いされていますが、生体では重要な働きをしています。体脂肪としてエネルギーの貯蔵を担う他に、細胞膜の成分となったり、ステロイドホルモンの核となったりしています。筋肉をつける上で重要なテストステロンなどの原料になるわけです。また、脂肪に溶けるビタミン(A、D、E、K)の吸収に欠かすことができません。

脂質の量の目安

脂質の摂取量を減らす場合も除脂肪体重1㎏あたり0.9g程度は最低限摂取するようにしましょう。

通常の目安としては総エネルギー量の20~30%ほどを脂質で摂取しましょう。

体脂肪の多い人は少ない人に比べてインスリンの作用が少し悪くなるため脂質の摂取量を上記の上限あたりで設定した方がうまくいきやすいです。

例 一日2500kcal摂取する場合はその20~30%なので500~750kcalを脂質で摂取します。グラムに換算すると9で割れば(脂質1g=9kcalですね)よいので約55~83gとなります。

意識としては完全カットはダメだけど、極力控えめに摂取するという感じです。

注意点

  • 摂りすぎに注意する

一般的な現代の食生活の場合、注意していなければすぐ脂肪摂取過多になってしまいます。調味料に含まれる油脂に注意するのはもちろんですが、食品そのものに含まれる脂質の量も無視できません。脂質からは1gで9kcalと蛋白質や炭水化物の約2倍のエネルギー量が得られるため、エネルギー摂取量が容易に予定を上回りやすいです。肉を選ぶ際はなるべく赤身を選ぶなどの注意が必要です。

  • 『良い』脂質を積極的に摂取する

脂質には飽和脂肪酸(肉や乳製品に多い)と不飽和脂肪酸(植物油や魚に多い)に大別されます。不飽和脂肪酸の中にはω3(オメガスリー)とω6(オメガシックス)とω9(オメガナイン)と呼ばれる3系統の脂質があります。(組成式の二重結合の位置が名前の由来です)

ω3とω6は体内で合成できないため必須脂肪酸と呼ばれ、食品から摂取する必要があります。このω3とω6は1:4程度の比率で摂るのが理想と言われています。

ω3必須脂肪酸はサバやイワシなどの青魚の他にえごま油、亜麻仁油、チアシードなどに豊富に含まれています。これはアレルギーや炎症を抑えたり、脂肪代謝を促進したりする効果があり、日常生活で積極的に取り入れたい脂質です。欧米化した食生活ではこのω3必須脂肪酸がとかく不足しがちとなるので、意識して摂取するようにしましょう

炭水化物の量の決め方

炭水化物について

炭水化物は単糖類と多糖類に大きく分けられます。単糖類はいわゆる『甘いもの』であり、その最大の特徴は吸収が非常に速いことです。一方多糖類はごはんなどのでんぷんが代表的で、消化に時間を要するため吸収がゆっくりです。

炭水化物が吸収され、血液に入ると血糖値が上がります。これを感知して血糖値を下げるホルモンであるインスリンの濃度が高まり、細胞の門(GLUT4:グルットフォーなど)が開いて細胞内に栄養素が届けられます。しっかりトレーニングしていると筋肉の取り込み口が開きやすくなり筋肉に栄養素が取り込まれやすくなりますが、運動不足や慢性的な高血糖の状態でインスリンの働きが鈍くなっていると血糖がうまく細胞のエネルギーとして有効利用できなくなります。

炭水化物の量の目安

ここまでで、蛋白質の摂取量と脂質の摂取量が決まったので、あとは必要なエネルギー量を炭水化物でまかなえば良いというわけです。つまり一日の摂取エネルギー量から脂質および蛋白質での摂取エネルギー量を引けば良いわけです

例 一日の摂取エネルギー量2400kcal、脂質の摂取エネルギー量600kcal(約67g)、蛋白質の摂取エネルギー量480kcal(120g)となった場合

炭水化物からのエネルギー量=2400-(600+480)=1320kcal

炭水化物は1gで4kcalのエネルギーが得られるので、

摂取する炭水化物の量は1250÷4=330gとなります。

増量期でも減量期でも蛋白質と脂質の摂取量は概ね一定です。炭水化物の量の調整が摂取エネルギーの量の調整の勘所なのでしっかり計算してくださいね。

注意点

  • 単糖類は諸刃の剣

ブドウ糖や果糖といった単糖類(いわゆる甘いもの)は吸収が非常に速いため、インスリンの分泌が急増します。

ハードなトレーニングで血液内や筋肉内のエネルギーが枯渇した状態では筋肉に速やかに栄養素を送り込むことができるというメリットがあります。その反面、エネルギーが不足していない状態ではうまく血糖をエネルギーとして利用しきれず体脂肪として蓄えられやすくなります。単糖類はトレーニング直後は積極的に摂取したいものですが、それ以外では摂取を控えるようにしましょう。

まとめ

PFCバランスは蛋白質:脂質:炭水化物=15%:25%:60%というのがひとつの目安となります。実際はもう少し幅をもたせて10~20%:20~30%:50~60%となります。この理想の値に近づけることで各種の栄養素が体でうまく利用され、効率的な肉体改造に繋がります。

最近はコンビニの食品をはじめとして栄養成分表示がされているものがずいぶん増えています。摂取する食品のカロリーを意識できるようになったら次はぜひその内訳まで意識するようにしましょう。

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