たんぱく質摂取は筋トレの後でも前でも効果は同じ

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『筋肉をつけるためには筋トレの直後にプロテイン』というのが近年までの常識とされていましたが、そんなに運動直後にこだわらなくても良いかもしれないという実験結果の紹介です。

参考

Pre- versus post-exercise protein intake has similar effects on muscular adaptations

研究の要旨

目的

トレーニング経験のある男性に、同じ量のたんぱく質を運動後または運動前に摂取させたときに、筋力・筋肥大・体組成の変化を比べることで、『anabolic window theory(運動後の一定時間に同化が亢進するので、その間にたんぱく質を摂取することが筋肥大に重要であるという説)』を検証することであった。

対象

被験者は、1年以上のトレーニング経験のある21人の大学生の男性であった。

介入前のベースラインの測定の後に、参加者は2つのグループのうちの1つに無作為に割り当てられた。1つは、運動直前に栄養補給(タンパク質25gおよび炭水化物1gを含むサプリメント)を行うPRE-SUPP群(n  = 9)。もう1つは、同じ栄養補給を運動直後に行うPOST-SUPP群(n = 12)。

トレーニングのプロトコル:連続しない日に週3回行うワークアウトを10週間にわたって行った。ワークアウトのルーティンは、全身トレーニングで、各種目をそれぞれ8~12レップ×3セット行うものであった。

結果

調査されたすべての測定結果において、統計学的な有意差はなかった(p  > 0.05)。その結果から、たんぱく質摂取は運動前でも運動後でも同様の効果を有することが示された。

これらの知見は、運動後の限られた短い時間だけ筋肉の同化が最大になるという仮説への反論となる。その代わりに、ワークアウト前にいつ栄養を摂取したかによって、たんぱく質の取り込みの期間は、ワークアウト後の数時間もしくはそれ以上に及ぶ可能性があるという仮説の根拠となる。

考察

今回の研究では、PRE-SUPP群は運動後3時間、POST-SUPP群は運動前3時間は絶食になっていますが、体重・体脂肪量・除脂肪体重・上腕二頭筋や大腿四頭筋の厚さ・スクワットとベンチプレスの1RMの10週間の変化に、両群間で有意差はみられませんでした。

運動前に食事を摂取していれば、少なくとも3時間は筋肉の同化は落ちないということが言えそうです。

運動後のたんぱく質摂取が筋肥大などの効果をもたらすという仮説の検証結果は一貫しておらず、さらに検証が必要そうです(筋肥大効果に差があるというものもあれば、差がないというものもあります。各検証にはそれぞれ制約があり、一概には判断しづらいところです)。

この研究の制約として、

  1. サンプルサイズがかなり小さいこと
  2. 被験者がトレーニング経験者であったことから、ボリュームを増やせば結果が異なった可能性があること
  3. 被験者の私生活まで完全に管理はできていないこと
  4. ウォッシュアウト期間がなく、個々人の研究開始前からのトレーニングルーティンの変化が、結果に影響を及ぼした可能性があること
  5. ワークアウト以外でのエネルギー消費が考慮されていなかったこと
  6. 食事記録が自己申告制であり、、実際の栄養摂取量と異なった可能性があること
  7. 週3回の全身ルーティンを使用せず、スプリットルーティンを使用すれば結果が異なった可能性があること
  8. DXAスキャンによる体組成の測定が水分量の変化の影響を受けた可能性があること
  9. 筋肉の厚みを筋の中間部のみで測定しており、近位部や遠位部は考慮していないこと

などが挙げられています。

今回の研究結果から、トレーニーは個々人の嗜好や利便性などに応じて、ワークアウトの前でも後でもどちらか好きな方で栄養補給をすれば良い、と著者らは結論しています。ただ、最後に、過去の研究結果も考慮し、運動前と運動後の両方で、除脂肪体重1㎏あたり0.4~0.5gのたんぱく質を摂取することで不確実性を解消できるということも付け加えています。

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